2010年6月11日金曜日

いにしえのROMA

ホテルの横っちょにある古ぼけたバール。
美形のにいちゃんが、はみかみ笑顔で入れてくれる
エスプレッソが今朝もうまい。
相変わらず車はごった返し、人々はそれぞれ
赤信号もおかまいなしに合間を縫って渡り、
目的地へと急ぐ。
ローマは、現代と古代が上手く融合している街だ。

これから地下鉄に乗り、ローマ帝政期に建てられた
コロッセオに再会だ。
ツアーで来た時は、入場はなし。入り口付近で
トイレに入るつもりが、ついぐるりとコロッセオの外周りを
一周してしまい、集合時間もとうに過ぎて添乗員さんを
まっつぁおにさせた苦い思い出がある。
今回は、一人旅、時間に束縛されないよさがある。
朝一に来て、ローマパスでかるがる入場し、
エレベーターで上まであがる。

外にでて、静寂に一人、じっとここを見つめていると
5万人をも収容したという広さの中で、
うぁぁーっと群衆の声が聞こえてくるかのようだ。
映画"グラディエータ"が、"ベン・ハー"が思わず頭を駆け巡る。
剣闘士たちの勇気、そして、民衆の興奮した叫び。
入場してみないことには、この壮大さを体感できない。
地下では、エレベーターのような仕組みで出し物を披露したり、
また、地上に水を張って、海戦まで再現していたというからすごい。


さて、コロッセオときたら、古代ローマの中枢であった、
フォロ・ロマーノへ。
foro romanoの意味は、みんなの広場だとか。
遠い古代なのに、なんだか身近に感じれてしまうのが不思議だ。
コロッセオにたむろするコスプレ剣闘士たちをすりぬけ、
S.Gregorio通りから入場、パランティーノの丘から入る。
建国の父、ロムルスが最初にここに居を構えたという伝説の地だ。
よく手入れされたファルネジアーニ庭園がり、その奥に
フォロ・ロマーノを一望できる場所がある。
そこからぐるりと周囲を見渡して、建物をぬって
なんとか7つの丘を確認してみる。
その後、ゆるやかな坂を下ってフォロ・ロマーノへ。
午前中だというのに、土と石との反射熱でもうじりじりと暑い。
歩き疲れて、ちょっと日陰の石に座って休憩してみる。

ふ〜む・・・・・


遥か2500年もの時を超えてそのままの場所が、ここにあり
そして、今、その地に足を踏み入れている・・・・圧巻。

武将たちの勝戦をたたえた聖なる道。
パレードする脇で、民衆の拍手と喝采が聞こえてきそう


いくつかの神殿跡を抜け、ずっと奥の建物は、市庁舎がある。
今でもそこで機能しているというのが、なんともローマらしい。
そして、その手前に演壇がある。カエサルが、アウグストゥスが、
長いトーガを揺らしながら、市民を前に熱血に演説をしたんだろうな。





セプティミウス・セヴェルス凱旋門の横にあるレンガ作りの遺跡。
ローマのへそと呼ばる。
"すべての道はローマに通ず"、その道の出発点。あらゆる街道は
ここから出ていたらしい。


フォロ・ロマーノを出て、ゆるい坂道を登っていくと、
全能の神 ユピテルを祭った神殿があったという
カピトリーノの丘にでる。
ぱ〜っと目の前に、ミケランジェロが設計したといわれる
幾何学模様の広場、カンピドーリオ広場にでて感動する。


"ローマは一日にしてならず"
1000年続いた古代ローマは、奥が深すぎて知りたい事が
まだまだ山ぼどある。
知れば知るほど、おもしろくてその時代の人たちの
勇気と知恵とおしまない努力に惹き付けられる。
素晴らしすぎる!
あ! いけない!
古代ローマに酔っていたら、もうこんな時間になってしまった!

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