2010年6月9日水曜日

VINCI村へ


レオナルド・ダ・ヴィンチを追って
ミラノへ、彼の終の住処である
フランスのロワール地方、クロ・リュセの館へ、
そして、今回、ついに彼の生誕の地まで。
3年前、ツアーで初めてイタリアに来て、
フィレンツェからピサへ向かうバスの途中、
ガイドさんが「このあたりから、少し北へいったところに
レオナルド・ダ・ヴィンチの生家があります。」と
教えてくださったのを覚えている。
この時、行ってみたい!と思わず心の中で
叫んだが、”願えよ、さらば叶わん”で、
ほんとにヴィンチ村まで来てしまった・・・・。

サンタマリアノヴェッラ駅から、切符売り場の
窓口で、エンポリ行きの往復切符を買う。
私にとっては初体験だ。
NHKイタリア語ラジオ講座で、ちょうど
このシーンをやったばかり。
ほんとにいつも役に立つよ、ありがとうNHKさん。

出発時刻と、ビナリオ(出発ホーム)をメモしがなら
係員に確認する。それでも心配で一番前の車両に乗り、
30分くらいでエンポリに着く。
ここから駅を背にして、左手にバスの事務所があり、
ここで、切符を買う。シニョーラが、次のバスは、
ディエーチeディエーチ(10時10分)!っと
まくしたてる。すると、気のいいおじさん登場で、
わざわざ外に出てきてバス停まで案内してくれた、感謝!

お客は、このあたりの住人くらいが
利用するだけのようで、行きに私を含め
3人、あとで1人乗って来て終点VINCIで降りたのは
2人だった。 なんとローカルな。。。。。
20分たらずで着いたが、私のようにバスに乗って
はるばる来るご苦労な観光客はいなく、ほとんど車で来てる人たち
ばかりだった。帰りも一人、ここからバスに乗ったのだが、
バスは、はたしてほんとにくるのだろうかちょっと不安だった。

の標識が見える。ここは、Castello dei Conti Guidi
という名で、13世紀のお城だったのだ。
お城といっても、ほんとに小さくて、
一階は、レオナルドの設計図をもとにIBMが復元した
自転車やら、糸巻き機やらおなじみの小型の模型の数々がならぶ。
ダ・ヴィンチの星!
展開図を見てると目が回りそうだ。

2階には、人力飛行機や、大型機械(仕組みがいまいち理解できなかった、
ややこしすぎるよ、レオナルド様、悔しいっ!)。
しかし、どうしてこうもややこしいものが閃くのかね、天才は。

3階はビデオルームになっていて、学生たちが見始めていた。
ちょっと、参加してみるが、イタリア語を習っているにもかかわらず、
さっぱりわからないので途中で失敬する。
そこから、さっき受付で2ユーロ(だったかな)払って塔に登る予約
してしまったので、ここのスタッフと待ち合わせた場所へ行く。

ほんとに狭くて暗い階段を、一人登って行く。
外に出て、この塔から眺める景色は、絶景でトスカーナの美しさが一望できる。
最高!

ここは、博物館を始め、図書館あり、レオナルドが洗礼を受けたという古くて
小さな教会があり、バールがあり、土産物屋があり、レストラン(閉まっていた)
があり、民家があり、1つのコニュニティになっている。
ここからさらに北へ歩いて30分、彼の生家 アンキアーノ村がある。
受付で、地図をもらい、STRADA VERDE(緑の道)と呼ばれる
散歩道へ向かう。
この道に入るまで、自動車道を歩くが車もぽつんと通るくらい。
たまに、ツーリングのかっこいい男たちが風を切って通っていく。
こんな静かで空気の上手そうなところで自転車に乗るのも乙だな・・・・・。
っと、そうこう羨ましく思っているうちに、STRADA VERDEに入る。
白と赤の横縞の小さな旗が目印に杭で打って印されているので
迷わない。この時、30度は優に超していただろう炎天下で、
暑くて、暑くて、しかも誰一人歩いていない。
こんな野道をどんどこ歩いて行く。

オリーブが茂り、エニシダやポピーが咲き乱れ、たまに野生のオールドローズが
顔をだす。聞こえるのは、小鳥の声だけだ。
きっと、レオナルドはこの素晴らしい自然の中で、ペルケェ?と言いながら
育ったんだろうな〜。。。。。時折、日陰で休むとひんやりとした風が頬を
なでていく。(この野道、行きは上り坂で甘くはなかった。)
やっとアンキアーノに着いてほっとする。

素朴な小さな家で、部屋はたった3つの平屋作りだったが、
私には、レオナルドの一部に触れたようで、
ほんとに嬉しかった。
来てよかった!
あ!さっきのレオナルド博物館のところのお土産屋さんで、
レオナルド様御用達のレプリカ革手帳を
買い忘れてしまった! こりゃ、また行くしかない。

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